喫茶と読書 ひとつぶ

20200813

昨晩寝る前にふと思い出しました。中学だったか高校だったかの多分、数学の授業で、1冊の本は直線上のある1点で表すことができる、ということを聞いたことがあります。いや、今書いていて思ったけど、授業ではなくて、何か本だったのかもしれない。一文字一文字を、例えば「あ」は1、「い」は2という風に決めて、それを羅列していくことにより、それこそ天文学的な桁数にはなるだろうけど、本は1つの数字に置き換えることができる。全ての本は1つの直線上の点である。

この話にすごく感激して、親とか友達とかに感動を伝えたのだけど、反応はいまいちでした。図書館って、点をたくさん集めたものなんだよ、とか、本はかさばるけど、本当は数字一つで表せちゃうんだよとか。今思えば、これはコンピューターのデータの考え方なのではないでしょうか?コンピューターは2進法だけど。

なぜあの時あんなに感激したのか。今推測するに、一つには本の収納場所がなくなり始めていて、探したりするのも面倒になっていたからのような気がします。中学1年生のときから、月に本を1000円買う、みたいなことをしていて、当時だと文庫本が300円から400円で買えて、安いものも混ぜれば4冊くらい買えたんですよね。そんなことを続けていて、他にも親に買ってもらったり、雑誌は別に買ったりしていたので、狭い自分の部屋の収納がいっぱいになっていたのではないだろうか。それで、本みたいな形ではなくて紙テープみたいなものに数字がたくさん書いてあれば、それで本の内容がわかるんだ…と思ったのではないだろうか。いや、そんなことを当時思っていたら天才なので、ただ宇宙まで伸びる直線上に世界中の本が全て並んでいるというイメージにぼうっとしたんだろうな。

数学はあまりできなかったけれど、数字で世界を表す、というようなことはとても興味がある。そういう話をたくさん授業でしてくれていたら、ちょっとは数学ができるようになってたかもしれない?

もしかして、これはボルヘスの「バベルの図書館」だったかな?と思って今調べましたが、違いました。代わりに「無限の猿定理」というものが出てきて、これが近いかもしれない。「無限」というのが要件ですね。なんとなく、こんな変なことを考えていました。それではまた明日!

あ、「ひとつぶの席 2」もよろしくお願いします。