20210515
『最初で最後の人類』読了しました。最後の方は怒涛でした。この小説のすごさは昨日書きましたね。そして、音楽家ヨハン・ヨハンソンがこの小説を原作にして、映画を撮ったことも。この作品には、確かに音楽との結びつきを思わせるところがあります。
音楽を信仰する人類がある期間いました。そして、最後の人類は宇宙の真理を音楽になぞらえている。それを読むと、この小説を音楽家が映画にするということはとても自然なことだと思えます。いよいよ映画が楽しみになってきました。
その後小島信夫の短編をいくつか読んだのですが、この両者の間にギャップがありすぎたのか、頭が疲れてしまいました。荘厳な宇宙のオペラから、歌謡曲へ、みたいな感じで、心がついていけませんでした。
そこでお預けにしていた小川奈緒さんからいただいた『sketch』を拝読しました。小川さんと、旦那様の共作の、とても素敵な本でした。『直しながら住む家』を読んだ時にも思ったのですが、本当に暮らしていく中で、生きていく中で、区切りになるその時々をきちんと捉えて、文章にされています。それはもちろん、小川さんの感性で捉えていることなんだと思うのですが、とても普遍的で、共感するところがたくさん見つかります。そして、自分がモヤっと思っていたのはそういうことなんだ、と気がつくことができるのです。これはすごいことだなあと思います。そんな小川さんの文章に、そっと寄り添う優しいイラストも、とても素敵でした。素晴らしい本をありがとうございました。心に栄養をいただきました。
本日ご来店いただいた皆様、ありがとうございました。今日は静かな中にも、熱がこもっているというか、とてもひとつぶらしい空気の１日でした。明日もまた、良い１日でありますように。いよいよ梅雨ですかね？じめっとするの嫌だなあ。モヤモヤしたら、ぜひひとつぶでブレイクしてください。それではまた明日。おやすみなさい。