喫茶と読書 ひとつぶ

20210514

今日も黙々と『最後にして最初に人類』を読んでいました。途中、難しいところもあったりして、難航しましたが、いよいよ終わりに近づいています。読みながら、これすごいもの読んでいるのかも、という気になりました。

というのは、これは人類の歴史を何億年分も書いている本なのです。何億年ですよ。他の星から攻撃されたり、別の星に移住をしたり、空を飛ぶ人類が現れたり。それはもう奇想天外ですが、何億年の間のことであれば、リアルな感じがしてしまうんです。そして、主人公がいない。語り部がこれからヒーローになる可能性がありますが、今のところ個人の主人公はいません。人類が主役で、何億年のことをかいつまんで語ってくれています。こんな小説、読んだことないぞ、と思いました。

一つ一つのエピソードが、1冊の、しかも結構長いSFになりそうな感じです。エピソードといっても、あらすじ的な感じでしかないので、ヒーローはいません。名前というものが出てきてないです。

ヨハン・ヨハンソンがこれを映画にしたというのは、いったいどういうことなんでしょう。7月に公開ということなので、楽しみです。もしかしたらとんでもなく眠くなっちゃうようなものなのかも。朗読がティルダ・スウィントンだそうです。もともとシネマ・コンサートのような形で上演されていたものを、映画にしたとのこと。前衛的な感じ、しますね。

本日もご来店いただき、ありがとうございました。お一人お一人、感謝です。明日からまたお天気は悪くなっていくみたいです。気分を変えたい時、ひとつぶのこと思い出してください。それではまた明日。おやすみなさい。