喫茶と読書 ひとつぶ

20230119

今日は静かな始まりでしたが、夕方から順調になって、終わってみればいつもの1日でした。よかったよかった。

昨日帰宅してから坂本龍一のNHKの番組を見ました。いい番組でした。映像もかっこよかったし、音楽もよかった。髪が真っ白で、サラサラでいいなあって思いました。

前にも書きましたが、坂本龍一さんは、ちょっと年上のお兄さん的な感じがしていました。戦場のメリークリスマスまでは、それほど存在を意識していなかったけれど、この映画でデヴィッド・ボウイと並んで映っても負けない(負けるけど)絵になる人だということを思いました。そして、音楽がなにより良かった。戦メリについては、あまりにも人気があって、坂本さん自身はちょっと複雑だったようですが、サントラは何度も聞きました。それから浅田彰さんや中沢新一さんなど、新しいアカデミズムの人との交流などがあって、かっこいいもの、新しいものには必ず出てくるイメージでした。その辺がちょっと軽い感じもあって、いいとこ取りだなあなんていうふうにも感じていました。

特に活動を追いかけていたわけではないですが、プレイングピアノのアルバムを聴いたりすると、CMで聴いた曲だったり、映画音楽だったり、坂本龍一の音楽には随分触れていたんだなあと思います。

NHKの番組でも、しっかり自分の姿を写されていて、その執念というのはなんなんだろうな、と思わされるものがありました。どのくらいの病状なのかはわからないですが、仕事から離れてゆっくりしてもいいわけですよね。でも、まだ意欲的に音楽に取り組んでいる姿は、痩せていることもあって、仙人のようでした。雨が降ってくると、その音に耳を澄ませて、ずっと聴いていられる。そして、その雨音にどういうふうに自分が絡むのかを考えてしまう、ということも言っていました。音楽家にとっては、全てが音楽なのですね。本当に素晴らしい。これだけまだまだやりたい、という欲のある人なので、全てをやり終えることはないだろうけど、なるべくたくさんのことを成し遂げられたらいいなと思わずにはいられません。

さて、それでは今日は帰ります。今週は寒いようなので、灯油を買ってこないとね。それではおやすみなさい。また明日。