喫茶と読書 ひとつぶ

20221215

この数日、テレビやラジオのニュース番組を聞いていると、「増税」という言葉が連呼されています。どこから出てきたのか、急に、です。何のための増税なのかというと、防衛費を賄うためなのです。岸田首相は、国民には負担はかけないと言ったり、防衛費を負担するのは国民の責任、と言ったりしています。増税の中身はというと、法人税の増税、たばこ税の増税、そして震災の復興のために臨時で税金を払っていますが、それを延長して、その一部を防衛費に充てるとのことです。

どこを取っても問題があって、話が複雑になってしまいます。とりわけ、増税と聞くと、誰もが「えっ?」となって、その是非がまず先に来てしまいます。でも、ちょっと待ってください。なぜ増税という議論になったかというと、防衛費の財源が欲しいからなのです。なぜ防衛費が足らなくなったのか。それは既にアメリカに約束をしてきてしまったからということです。そして、どんな防衛力なのかというと、反撃能力=敵基地攻撃能力を持つ、ということなのです。私の拙い理解だと、この反撃能力というのは、仮想敵国が日本へ攻撃をする準備に入ったということが確認できたら、攻撃される前に基地を攻撃する、というものです。最初にこのことを聞いた時はびっくりしました。それってどうとでも解釈できることですよね。「やられる前にやりかえせ」はすなわち先制攻撃ではないのでしょうか。そうしたことを可能にする武器をアメリカから購入するということのようです。このことがもう決定事項になっていて、そのための財源を探している、というわけです。

ちょっと待って、という話です。いつ、こんな決定がなされてしまったのでしょうか。ロシアがウクライナに侵攻した頃、反撃能力の話をテレビで聞きました。あれからまだ1年も経っていないのに、いつこんなことが決まってしまったのだろう。

私はニュースにも疎いし、国会のことなんかもよくわからない。だからいけないのかもしれないけれど、こんな大事なことがきちんと話し合われなかったり、いつの間にか決まっていたなんていうことがあっていいのだろうか。増税に反対なのではなくて、防衛力について、もうちょっと時間をかけて議論してほしいし、できることなら反撃能力を向上させる以外の方法で、争いを回避してほしいのだ。そのために資金が必要ということなのであれば、それは負担しよう、という気持ちにもなると思う。

しかも今日ラジオで聞いたのは、アメリカから買うミサイルは、反撃能力にはならないのではないかという疑問があるのだという。どちらを向いても辻褄が合わない。何をしようとしているのだろう。

100歩譲って、反撃能力は必要だということになったとしても、こんな政治のやり方をしている人たちが、きちんとその能力を行使できるとは到底思えない。そこもとても怖いところだなと思っています。逆に、そういう国だから、たとえミサイルを持っていても、なんの脅威にもならないのかもしれない、それはかえっていいことなのかもしれない、とさえ思います。

あれこれきちんと調べたわけではなく、テレビやラジオ、ネットニュースで仕入れた知識で書いてしまいました。すみません。でも、とても大事なことが議論されずに決定されたことのようになってしまっていることが、とても怖かったのです。間違っているところや、理解が浅いところがあったらすみません。

さて、それでは帰ります。モロッコ負けてしまいましたね。フランスは強かった。あと数日でワールドカップも終わってしまいます。寂しいなあ。それではまた明日。おやすみなさい。