喫茶と読書 ひとつぶ

20221007

山脇百合子さんが亡くなりました。『ぐりとぐら』『いやいやえん』『もりのへなそうる』・・・。思い出がたくさんあります。お姉さんの中川李枝子さんとのコンビは私が小さい頃の憧れでした。本屋さんや図書館で山脇百合子さんの絵を見ると、飛びついていました。当時は中川さんよりも山脇さんの絵の方に惹きつけられていたと思います。

『ぐりとぐら』はもちろん大好きでした。弟と母と3人で布団の中で何回も読みました。あのカステラが羨ましくて。でも多分一番好きだったのは『もりのへなそうる』だったと思います。リュックサックにお母さんが作ってくれたサンドウィッチをもって探検に行くのがすごく楽しそうでした。自分も探検したいなあと思っていました。

山脇百合子さんの絵本はきっとみんなそれぞれの思い出があるでしょう。ものすごいことだと思います。本を読まないうちの息子の方もきっと覚えていると思います。

ブログで触れていなかったのですが、他にも亡くなってしまった方がいます。去年ですが、仲條正義さん。グラフィックデザイナーです。『花椿』や『資生堂パーラー』のグラフィックで有名な方です。デザイン関連の書籍の出版社で働いていたときに、お会いした時もありました。アールデコでカラフルなデザインとは違って、とても気さくなおじいさんという感じの方でした。でも、おしゃれな方でした。『花椿』は大好きで、時々資生堂のカウンターでもらったりもしていました。

そして今年の九月。詩人の鈴木志郎康さんが亡くなりました。大学で講義を受けていました。私はちゃんとした生徒じゃなかったので、あまり授業とかも覚えていないのですが、とても暖かい方でした。

そして先日亡くなった津原泰水さん。数年前にTwitterで知って、当時入手できた『11』を読みました。一昨日、これまたTwitterで訃報を知りました。まだまだきっと書きたい物語を持っていらしたのではないかと、とても残念です。

人は絶対にいつか死ぬんですね。でも、生きている間に何かやり遂げた方々、本当にすごいと思います。絵本だったり詩だったり、自分が受けてきた感動や楽しさを大切にしていきたいと思います。

それでは今日は帰ります。明日はもう寒くないのかな。ちょっと早すぎますよね、この寒さ。それではおやすみなさい。また明日。