喫茶と読書 ひとつぶ

20220612

急に雨が降ってきましたね。本を読んでいて、ふと顔を上げたら、びっくりするくらい暗くなっていて、そこにお客様がいらして、お水を出しにいったら大雨でした!

昨日ルシア・ベルリンの本の話を書きましたが、その合間に読んでいたのが「ユリイカ」のリヒター特集でした。上野の国立近代美術館で始まっています。ゲルハルト・リヒター展。

去年の秋くらいだったか、リヒターの『Landscape』という本を見かけて、本屋のお姉さんにいろいろ説明をしてもらって、すごく気に入って、その時には買わなくて。でも忘れられなくて数週間後に買いに行きました。この本がどういう経緯で作られたのかはちょっとわからないんですが、もしかしたら何か展覧会だったのかもしれないですね。リヒターの初期の作品からLandscape、風景にちなんだ作品をピックアップしているようです。そのためか比較的穏やかな感じの作品が多いです。ただ、中に「Overpainted Landscape」という章があって、そこは写真の上に絵の具を塗りつけた、激しい感じの作品があります。これもすごく気に入っていました。

今回の展覧会では「ビルケナウ」という作品がきています。それはアウシュビッツの写真の上に黒、白、赤、緑の絵の具を塗りつけたものなのですが、下の写真は見えなくなっています。まだ写真でしか見たことがないけれど、ものすごく激しい作品です。「ユリイカ」の特集ではこの作品について触れている論考が多いです。やはりドイツ人であることと、こうした主題というのは切っても切り離せないものなんですね。

そして今日はアンネが日記を書き始めた日だそうです。戦争、虐殺。悲しいことに、それは今も続いています。そんな今だからこそ、リヒター展で何かメッセージを受け取ることができるかもしれません。早めに行ってこようと思います。

それでは今日は帰ります。昨日夜更かししてしまって、ものすごく眠いです。ではおやすみなさい。また明日。