喫茶と読書 ひとつぶ

20220611

久しぶりにちょっと忙しい1日でした。ちょっとですよ。でも嬉しい。毎日だとクタクタになってしまいますが、やっぱりこういう日がないと、不安になります。特に今日はゆっくり集中されているお客様が多くて、皆様の集中力に感動です。

このところ他の本も挟みながら読んでいたのがルシア・ベルリンの『掃除夫のための手引書』でした。すごく面白いのですが、なかなか内容も濃くて、続けて読んでいると息が苦しいような感じになるので、他の本と並行して読んでいました。特に後半の何篇かは長めで内容も壮絶でした。

「壮絶」と書いたのですが、すごいのは壮絶そうではない書き方なのです。嘆くのでもなく淡々と突き放して描かれている話は、ほとんどが彼女自身のことでもあるようです。アル中だったり、家庭内のレイプ、貧困、病気など、こう書き連ねても気が滅入るようなことばかりです。でも、不思議とそれが少しも暗くなく、乾いた事実として提示されるだけなのです。すごい文章の力です。これは翻訳も素晴らしいのだと思います。

見たもの、聞いたものを事実として正確に言葉にしているので、リアルです。私が全く知らないアメリカやメキシコの世界なのに、目に見える、匂いがするような描写。決して綺麗なものではないんだろうけど、なぜかかっこいいと思わせてしまう。クールなのです。

ずっと気になりながら、ついに単行本では買わずに、文庫本で買いましたが、読んでよかった。

さて、先週予告していたケークサレですが、来週の木曜日からやろうと思います。今週末からできたらと思っていましたが、やっぱり時間もなくて、試作することもできませんでした。その代わりに何が失敗だったかをいろいろと調べたり考えたりして、火曜日水曜日のお休みの中で作ってみます。方針もだいたい決めました。なので明日と明後日は、食事ものは引き続きカレーのみとなってしまいます。よろしくお願いします。

それでは帰ります。今雨が降っているみたいですね。梅雨ですねー。それではまた明日。おやすみなさい。