喫茶と読書 ひとつぶ

20220604

今日は土曜日なのにどうなるのーという静けさでしたが、終わってみればなんとか。皆さん遊びにいっちゃいますよね。今日は雨の心配もなくて、過ごしやすい1日でした。静か、といっても実はお客様がいない時間があまりなかった、30分おきにお客様がいらっしゃる、というような感じで不思議でした。

今日は午前中にちょっと時間があったので、先日ライブの日に買った写真と詩の本を読んでいました。『おやすみ神たち』という本で、詩は谷川俊太郎、写真は川島小鳥という豪華メンバー。全てがセンスよくとてもいい本です。買った時には全部は見ていなかったので気がつかなかったのですが、いろいろな紙を使っています。透けるような紙だったり、ゴワっとした紙、ツルツルの紙。それぞれ表情や手触りが違ってめくっていくのが楽しい。編集者になった時、一つの本や雑誌の中で紙を変える、というのは憧れとしてありました。そういうことがちょっと流行ったりしていたような時代でもあったんですね。

私は特にトレーシングペーパーとか藁半紙みたいな紙が好きで、ひとつぶを始めた時のメニューの紙は藁半紙っぽいものにしていました。いろいろと差し替えがあったりで、今はほとんど普通のコピー用紙になってしまいました。メニューも何か工夫して、もうちょっと見やすいものにしたいなあ。

谷川俊太郎の詩は、難しい漢字や言葉は使っていないのに、はっとするフレーズだったり心に残る一節だったりがあって、いつもすごいなあと思います。でも、あまりに平易な言葉遣いなので、なんだかずるいような気がしてしまうこともあります。今回の詩もとてもいいんだけど、私は最後の散文の「オロルリア滞在記」というのがとてもいいなと思いました。簡潔な短文が淡々と並んでいるのが気持ちがいい。そして極端なイメージではなくて、ちょっと日常からずれている、くらいのシュールさが愛おしい。

どういう経緯でこの本が企画されたのかはよくわからないけれど、出会えたことに感謝です。

では今日は帰ります。また明日、よろしくお願いします。松戸市は選挙ですね。皆さんぜひ投票してください。私たちの意志を政治に反映できるのは選挙だけです。それではおやすみなさい。また明日。