喫茶と読書 ひとつぶ

20220122

今日の午前中、仕込みをしながらポッドキャストを聞いていました。超話題になった『働くことの人類学』と同じコクヨ野外学習センターさんの『新・雑貨論』です。「空間のシェアとバンド結成」「家を開いて見つける、新しいロール」という2回分です。番組の詳細によると、”ゲストに建築家の能作淳平さんとR65不動産代表の山本遼さんをお迎えして、「『家』なんてなくていい時代の『家』」をテーマにお話を伺います。”ということです。これがとても面白くて、もう一回聞こうと思っているくらいです。建築家の能作さんはシェア商店をされていて、山本さんはシェアハウス、シェアスナックをされています。山本さんは北千住でも活動をされていて、お名前を聞いたことがありました。

昔編集者をしていたときに、神奈川の方でシェアハウス的なことをされているインテリアデザイナーの方がいらっしゃいました。当時はシェアハウス、という言葉はなかったような気がします。1軒のマンションを知り合いで借りて、楽しく住みたい、というような趣旨だったと思います。その方はグラフィックデザイナーと一緒に事務所を開いていて、グラフィックと空間の両面を融合したお仕事をされていました。今はそういう仕事の仕方は、よくあるかも知れませんが、当時はとても新鮮でした。そのお二人と、あとは双方のお友達、そのお友達、という感じでみんなで共同でマンションを運営している、ということでした。そういうことに、私もとても憧れがあったのですが、いざ共同生活、となると自信がなくて、話を聞く以上には踏み込めませんでした。一度でも訪ねてみれば良かったなあと今は思います。

私は子供の頃に、何度か引っ越しをしているため、幼馴染という人がいません。私を小さい頃から知っていてくれる近所の方もいません。小さなコミュニティでの振る舞いというのが、いまいちわかっていないんだと思います。親の故郷も、中学生くらいからあまり帰省をしていなくて、親戚との関わりもあまりないのです。だから、自分の生活に人が踏み込んでくるということがないのです。それだけに、シェアハウスや共同生活的なものというのは、楽しそうだけど、面倒なこともありそう、というのが本音です。

でも、ポッドキャストを聞いていたら、ちょっと興味が湧いてきました。マイナス面もあるかも知れないけれど、今自分に足りないものをそこで見つけることができるのかも知れないなあと思いました。と言って、別に何かに参加するというわけではないのですが、ちょっとシェアということに対して心が開いた感じです。でもね、会社勤めをしていて思ったけれど、人と一緒に何かをするって難しいですよね。みんなの志や向いている方向はバラバラだから。ちょっとやっぱり怖いですね。

今日は思ったよりたくさんの皆様にご来店いただいて、びっくりしました。ありがとうございます。満席でお断りしたお客様、申し訳ありませんでした。予約制、本当に実現しないとダメかも知れません。それではまた明日。おやすみなさい。