喫茶と読書 ひとつぶ

20210820

夜の仕込みが終了。8時に閉店だと、これができて嬉しいです。9時に閉店だと自分のご飯を食べるので終わってしまいます。いつか元の生活に戻るのだけど、その日がちょっと怖い。一方で、夏は10時閉店にしようかなと思っていたので、来年の夏は実現するといいなあと思っています。ゆっくりビールを飲みながら本を読んだりする、そんな感じを描いています。

今朝、また早めに来ていたので、あとちょっとで見終わる、という映画を見ていました。マルチェロ・マストロヤンニとジャンヌ・モローの『夜』という作品です。監督はミケランジェロ・アントニオーニ。最高の2人が夫婦役。一緒に歩いたり、車に乗っているだけで何時間も見ていられる組み合わせでした。ジャンヌ・モロー、美しいですね。この映画は1961年の作品。『死刑台のエレベーター』は1958年です。だいぶ貫禄が出ているような感じがしましたが、3年しかたっていないのね。強い眼差しが、本当にかっこいい。マルチェロ・マストロヤンニも、とても素敵でした。この2人で映画を撮ったら、絶対傑作になりますよね。

当時のミラノの夜のスケッチ、といった作品なんでしょうか。といっても、3分の1くらいはその夜に向かう場面で、ジャンヌ・モローが街をふらふらしている。それもどこか不安定な彼女の心を表していると思われます。結局夜は大富豪の家のパーティーに行くのですが、そこでもふらりふらりと危なっかしい。ほぼ表情のないジャンヌですが、所々に作り笑い、愛想笑い、やけっぱちな笑いと、はっきり伝わる演技がすごい。

なかなか見れていない映画です。ヴェンダースもジャームッシュも。まだ時間があるとはいえ、あっという間に年末になりそうですもんね。

明日は雨なんでしょうか。携帯の気圧のアプリが、明日は要注意と教えてくれました。皆様も体調管理、お気をつけください。それではおやすみなさい。また明日。