喫茶と読書 ひとつぶ

20210626

ヨハン・ヨハンソンの『IBM1401 a User’s Manual』を聴いています。ヨハン・ヨハンソン大好きになったのですが、中でもこのアルバムが最高に好きです。途中IBMのマニュアルを読み上げている(らしい)ところがあるので、お店ではかけないのですが、その部分も含めてすごく好き。なぜ機械に対して抒情を感じるのでしょうね。

この間、NHK-FMの番組「かけるクラシック」を聴いていました。(この番組もお客様に教えてもらったんです。)これは何かお題を毎月決めていて、それにまつわるクラシック音楽をかけていく、という番組です。今月は「かける宇宙」です。その第一回目で宇宙探査機ボイジャーのことを小特集していました。私は寡聞にして知らなかったのですが、ボイジャーは太陽系の外へ、地球以外の知的生命体を探すために打ち上げられたものだそうです。ボイジャーにはゴールデンレコードという、異星人に地球を紹介するためのレコードが搭載されています。その中には地球の自然の音、動物の鳴き声などが収められています。音楽ももちろん収録されていて、ルイ・アームストロング、バッハ、ベートーヴェン、日本のものでは尺八が入っています。なんでもビートルズは権利関係などを理由に断ったとか。

ボイジャーの説明が長くなりましたが、ヨハン・ヨハンソンの『IBM1401 a User’s Manual』を聴いていると、銀河系の遥か彼方で、ひとりぼっちで漂っている宇宙船を思い浮かべます。人類のために、漆黒の闇の中を静かに進んでいく宇宙船。機械には感情などないのでしょう。それでも、何かをこちらが勝手に感じてしまいます。ボイジャーは1977年に打ち上げられています。70年代とは、なんと詩的な時代なんでしょうか。

本日ご来店いただいた皆様、ありがとうございました。久しぶりに見えた方もいらして、本当に嬉しかったです。便りのないのは元気な証拠、と言いますが、もちろんそれを信じていますが、それでもお顔を拝見するのは嬉しいものです。明日も良い日でありますように。ひとつぶにも、皆様にも。お天気は崩れそうでしょうか?それではまた明日。おやすみなさい。