喫茶と読書 ひとつぶ

20210607

『競売ナンバー49の叫び』読了しました。しましたが、はてなが多い。読了、と思ったら解説注釈が結構なボリュームであって、それを読むと、深い深い。存在のおぼつかなさ、逃れられなさが二重三重にめぐらされている。

中でレオメディオス・バロの絵画が出てきます。サンリオ文庫だと、これは表紙に使われていて、これがこの物語の象徴的な役割を果たしているようです。この辺は朧げながら、前に読んだ覚えがありました。とても美しい象徴。でも悲しい。

この物語は郵便ということをめぐる物語でもあります。これは1966年に発表された小説です。その時にはまだ、インターネットというものはなかったのですが、今ネットが郵便の占めていた座を揺るがしていることを思うと、世界を支配する手段としての郵便、あるいは通信、というものを見抜いていたのかもしれません。そんなことを途中考えました。

もう一度読んでみようと思います。いつか、にすると、また忘れてしまってからになるので、引き続き。メモを取りながら読んでいたのですが、途中からこんがらがってしまったので、それを修正しながら。それから、新訳の方も読んでみようと思います。何かそういう魅力がこの物語にはあります。

昔なぜこの本を買ったのか、よく思い出せないんです。手帳にずっと買うべき本として買いてあったのは覚えています。『未来のイブ』関係だった気がするんですけど、『夜想』を見ても載って無いみたいです。その関連じゃなかったのかなあ。確かに内容的に機械みたいなものとはあまり関連がなかったような。

こんなふうに本を読むことができて幸せです。

さて、本日もご来店いただいたお客様、ありがとうございました。やはり『ぐるっと千葉』効果のようで、初めてのお客様が多かったです。また、常連のお客様がこの雑誌を買ってくださったそうで、とても嬉しい。みなさん、雑誌に掲載されたことをとても喜んでくださって、とてもありがたいです。明日は定休日となります。『アメリカン・ユートピア』見てきます!楽しみ。ブログは書けないと思います。また明後日、お会いしましょう。それまでひとつぶのこと忘れないでくださいねー。ではおやすみなさい。