ひとつぶの席 7
ラッキーセブン。それはこの巨大なパネルのある席です。最初、大きすぎた!と思いましたが、今は結構気に入っています。照明器具との相性がとてもいいのです。席として、とても絵になる。椅子はこれちょっとカリモクパクリ?でもカリモクより少し低くて小振りです。この椅子の木のワインっぽい色が割と好きです。そして低さが絶妙にいいです。カウンターもちょうどよい高さに納めてくださいました。ただ、ソファー型なので、前傾の姿勢で長時間の作業をすると、腰が疲れてしまうかもしれません。お席は空いていれば移っていただいて構いませんので、声をかけてくださいね。照明はデスクライトで、スイッチは笠の上にあります。これを点灯した時のパネルの布との雰囲気が私は大好きです。
この席と3つの椅子のカウンターとの間の本棚は建築、ビジネス、思想などの少し社会的な本を並べています。そしてこの席のカウンターには家庭的な本。手芸とか食べ物についての文庫本とか、雑貨の雑誌とか。手芸の本は思ったより少なかったですね。編み物や手芸の本なんかはもっとあるかと思いましたが、あんまりなかった。もっとも読み物になるようなものはもともと少ない分野かもしれません。
それに比べると、食に関する本というのはたくさんありますね。レシピ本は一時期、あまり見ないようにしていた時期もありました。見ると欲しくなるので。代わりに食のエッセイみたいなものを目についたら買っていました。このジャンルは今後もっと読みたいなと思います。私、ものすごく食いしん坊なんです。グルメ、ではないです。食べ物のことを考えること、そして食べることが好きなんですね。<桃 モッツァレラチーズ カシューナッツ オリーブオイル 塩 山椒>とか、これ最近twitterで絶賛されているレシピなんですが、こうして食材を並べるだけで、言葉が発する香気が漂う…。料理の写真も最近はとても綺麗なものが多いですし。ちなみに、<パン チーズ 黒胡椒 カカオニブ 蜂蜜 ピクルス>これはなんでしょう?正解。ひとつぶのトーストメニューですね。なんか、後半にいくに従って盛り上がっていく感じですよね。やっぱり美味しそう。
そういう誘惑の本が周りにありますが、目の前は落ち着いた色のパネルで、とても集中できる席なのです。カウンターデスクも広めで結構いろいろと広げられると思います。窓側の席とこちらの席でお座りになるご夫婦もいらっしゃいます。気配を感じながら無言で同じ時間を過ごすって、とても素敵なあり方だなと思います。