喫茶と読書 ひとつぶ

20240421

4月も20日を超えました。早いですね。私の気持ちはもう夏になりかけています。もう今年のお米も終わりだーとなんとなく思ってしまいました。まだ田植えもまだなのにね。

今日は開店前にこの間買った『デレク・ジャーマンの庭』という本を読んでいました。デレク・ジャーマンさんは映像作家です。80年代にはよく名前を聞いた人でしたが、私はこの人の作品は見たことがあるのだろうか?名前は知っているけれど、という感じです。AIDSですでに亡くなっていて、その晩年を過ごした地で、不思議な庭を作り、その写真と文章で構成されています。

イギリスの海辺の、すぐ近くに原子力発電所のある、荒れた土地です。すごく乾いた土地に見えます。土とか砂というよりも、瓦礫のような。そこに力強く根を下ろしている植物たち。そして、円を描く植物の真ん中に据えられたオブジェともなんとも言えないようなモノ。流木や捨てられていたものを組み合わせたようなオブジェたち。奇妙な風景です。

写真は時々、少し向こうにある原発も写しています。数年のうちに確実に自分に「死」が訪れることを知ったから、彼はこの土地を選んだのでしょうか。不思議なオブジェを見ると、芸術家なのだなと思ったりします。まだ読んでいる途中ですが、とても静かな気持ちになる本です。

さて、それでは帰ります。また明日もよろしくお願いします。おやすみなさい。