喫茶と読書 ひとつぶ

20220306

最近日曜日の朝に家のドアを開けて外に出ると、シーンとした静けさを感じます。時間が早めなのかな?先週確かそう思って、今日もドアを開けた途端、あ、と思いました。マンションの2階に住んでいますが、右側に県道があって、多分そこからの車の音がしなくて静かなんですね。日曜日の朝なので、もちろんマンション内も静かで、エレベーターの音なんかもないからかもしれない。すごく変な静けさ。

それが今日を予言していたのでしょうか。一日なんとなく静かでした。いや、もちろんひとつぶはいつも静かなんですけどさ。

最近2冊本を読み終えています。一つはジョゼ・サラマーゴ『だれも死なない日』。読み始めた思い出しました。この人は会話文がないのであった。そしてそれこそピタハンだったら怒るような、意味を被せて被せて被せる文体。読みづらい。『白い闇』の時にはこれほど感じなかったけれど、かなり難解、と思ったら、後半はわかりやすい物語に変化します。前半と後半で全く違う小説がくっついているような感じです。なぜだったんだろう?もしやこのお話はエンドレスなのかもしれない。

そして今日読み終えたのが『ゆきあって しあさって』。これは高山羽根子、酉島伝法、倉田タカシによる架空の土地をめぐる旅の合間にやりとりしたという設定の書簡集。この設定を読んだだけで、面白そうと思う人はたくさんいるのではないでしょうか。後書きを読むと、これは3人がまだデビューする前にされていた試みだったそうです。リアルタイムで読んでいた人は面白かったでしょうね。作家の想像力というものはすごいですね。酉島さんの本は1冊読んだことがありましたが、今度は高山さんの本を読みたくなりました。前から何回か買おうかなと思っていたのですが、手が出ていなかった。今度図書館で借りてみようかなと思いました。

ジョゼ・サラマーゴの本はもう1週間以上読んでいて、時間もなかったけれど、なかなか読み進まなかったのもありました。迷宮の中に入り込んだようで、なんとか脱出はしたものの、色々とメッセージを取りこぼしているような気がしてしまいます。

それでは今日はこれで帰ります。今日はものすごい風でしたね。ひとつぶの玄関ドアが風でふわっと開いてしまい、それがまたバタンと閉じる、みたいなことが何回かありました。すごいですね。明日はまだ寒いのかな。あとちょっとですね。それではおやすみなさい。また明日。