喫茶と読書 ひとつぶ

20210511

今日は久しぶりに映画を。『ノマドランド』という映画を見てきました。とても良かった。仕事も家も失った女性が一人で季節労働をしながら、車上生活をしていく。出会った人たちとの交流、失ったものへの思い。定住することと漂流すること。アメリカの素晴らしい大自然とそこに伸びる一本の道。アメリカでしか撮れない、アメリカにしかない映画だったと思います。この作品はノンフィクションをもとに作られていて、もとになった本に実際に登場している人が映画にも出演しているそう。だからこそのリアルさだったんだなと、後で知って納得でした。

自分自身、こんな生活をすることができるだろうかと思った時に、体力の面で、絶対に無理だと思いました。タフじゃないと。けれど、車のパンクに対応できなかったり、スーパーウーマンではないんですよね。そこがまたリアルなところで。

主人公のファーンの元をいろんな人が去ってしまう。いつも残されるのは彼女。車を見送る時の複雑な表情。

この映画で、とても救いだったのが、悪い人が登場しなかったところ。このタフな状況で、窃盗や暴力とかがあったら、すごく苦しかったと思う。実際にはあるのではないかと思うけれど。

ファーンのような生き方が、可能なアメリカという国。懐が深い。層が厚い。

この映画は平日の昼間でもあったから、5人くらいしか鑑賞者がいませんでした。東京では映画館は休業しているんでしたっけ。勿体無いですね。この映画は、大きなスクリーンで見ることをお勧めします。音楽もよかった。

ひとつぶに来て、さっきまで仕込みを少々。また明日から新しい日々が始まります。よろしくお願いします。それでは今日はこの辺で。また明日!