喫茶と読書 ひとつぶ
お店の名前、決まりました。
喫茶と読書 ひとつぶ
この名前は種の一粒をイメージしています。一粒の種を蒔くことから全ては始まる。種を蒔くお店でありたい。自身も一粒の種でありたい。そんな思いから名付けました。
追記 2020年6月15日
ひとつぶ という名前を決めてから2ヶ月あまり。この名前がどんどん好きになっています。上の2行に思いは集約されていますが、さらに詳しく。元々は岩波書店のマークがミレーの種蒔く人なんだというところから、連想が始まりました。昨年の秋くらいから、たねを蒔いておくことって大事だね、というようなことをよく言っていた記憶がありました。これは新しいことを始めるにも、準備が大事、みたいな意味で使っていたのですが、日本のことわざにも蒔かぬ種は生えぬ、というものがありますね。そんなたねのイメージから、ひとつぶという言葉が出てきました。一粒であっても、それが芽を出し、花を咲かせ、実がなれば人々が喜ぶ果実になるかもしれない、飢える人の穀物になるかもしれない。未来を孕んだひとつぶでありたい。一粒の麦、一粒の米。古今東西みんなが大切にしてきたイメージ。この名に恥じない、静かだけど確実なお店でありたいと思います。(追記終)
このブログは2ヶ月半ぶりなのですが、その間凄まじくいろんなことがありました。お店の場所を決めたり、内装を決めたり、家具を決めたり。様々な意思決定をしていく中で、常にコロナが背後を追いかけてくるようなタイミングでした。今の所、準備は割と順調に進んでいて、6月中オープンを目標にいろんなことが動いています。あとは社会状況でそのことが可能なのかどうか、もうしばらくしたら判断しないといけないのだと思います。
どういう因果なのか、嫌な時期に当たってしまったというのが偽りない思いですが、これ以上早くはできなかったと思うし、もしも不動産の意思決定があと2週間遅かったら、多分勇気がなくて踏み出せなかったのではないかと思います。そう考えると、ぎりぎりのところでひとつぶを世に生み出せることになったのではないかと、そんなふうに楽観視しています。
こんな大変な時に、自分は何をやろうとしているんだろうということは何度も思いました。しかし、自分にできることはこれしかないという強い思いもありました。そして、もしかしたら予定の日には無理かもしれないけれど、状況が許す時がきたら、すぐにひとつぶを始めよう、始めたい、始められるよう準備をしよう。自分が今やることはそれしかないのでした。
日常に戻ったら。日常って今となっては懐かしい言葉です。日常に戻ったら、それは昔の日常とは違うかもしれない。でも、どんな変化の中でも、毎日に寄り添えるような、そんなお店になりたい。粛々と準備を進めて行きます。