喫茶と読書 ひとつぶ

20230401

エイプリルフール!何か嘘つきましたか?私はつきませんでした。楽しい嘘を思いつけない。毎年思っています。子供の時に、春休みにおばあちゃんのところに母親と弟と数日間泊まりに行っていました。4月1日の朝、おばあちゃんが、「今日お父さんが来るって連絡があったよ」と教えてくれました。家族が揃うのが嬉しくて、やったーと思ったら、なんとそれは嘘でした!おばあちゃんは表情も変えないで、しれっと嘘をついて、私も弟も、そして母までもが騙されました。束の間楽しい気持ちになったので、いい嘘でした。

さっきまで仕込みをしながらドラマをTVerで見ていました。キッチン革命というドラマで、まだ途中ですが割と面白いです。戦前の話で、当時珍しい女医さんが、医学といっても予防医学というものがあるのだ、というところまで見ました。多分これから料理や栄養の話が出てくるんだと思います。

主人公の綾子は女性であるために、先輩や同僚から嫌がらせを受けて、凹んだりもします。でも、元々実験が好きで、数字は裏切らない、平等だ、というセリフがあります。これを聞いてなんとなく前の職場のことを思い出しました。

前の職場では事務、経理をやっていたのですが、業務が拡張していくに従って、結構忙しくなっていきました。私が来る前は事務を専門にやっている人もいなくて、仕事を構築していくことも業務のうちだったので、どんどんやることが増えていったのです。それまで本社に依頼していたものも、戻してもらったりもしていました。ものすごく忙しかったのですが、同時にやりがいもあって、なんとなく評価もついてくるようになりました。その時に、仕事は裏切らないな、と思いました。仕事を納まるところにきちんと納めてあげる。それを労苦を厭わないで続けていくと、自分も気持ちいいし、みんなも喜ぶ。そういう連続でした。

今ひとつぶをやっていても、同じような感覚があります。馬鹿みたいに朝から晩までひとつぶのことをやっているわけですが、それなりの結果も出てきているし、お客様も来てくれている。時給に直したら、とかって考えたら全然ダメなんですが、自分のお店だからその考え自体がちょっと違うんでしょうね。やっぱり仕事は裏切らないんだということを思い出しました。

逆を返せば、ちゃんとやらないと、仕事にそっぽをむかれてしまう、ということなので、これもシビアです。やらなければいけないことはやる、やってはいけないことはやらない。これだけのことが、なぜこんなに難しいのか。

「キッチン革命」の綾子は、実験結果をきちんと帳面につけています。私もそういう几帳面さが欲しい!そういうところが私は本当にダメ。

というわけで今日は帰ります。また明日もよろしくお願いします。それではおやすみなさい。