喫茶と読書 ひとつぶ

20220904

土曜日のマルサン堂さんへの行き帰り、車のラジオで子供電話相談室が流れています。夏休みだけなんでしょうか?宇宙のことだったり、虫のことだったり。ひとつぶからマルサン堂さんまでの短い道のりなので、あっという間に着いてしまって、最初から最後までは聞けないんですが。

今日は行きは味覚についてでした。質問は聞けませんでしたが、答えを途中から聞いていました。味というのは嗅覚や視覚も使って味わっているのだ、という回答でした。真っ暗だと、比較的純粋に味覚だけで味わうことが可能です、なんて最後は答えていました。どういう質問だったんでしょうかね?高学年の女の子だったみたいです。

そして帰り道、今度は男の子が質問していました。「この間お父さんと『マトリックス』という映画を見ました。その中で、この世界はみんな夢だというのを見て、それからずっと怖いのですが、どうしたらいいでしょうか」という内容でした。

凄いですね!多分小学校の高学年だと思うんですが、怖い、ということはあの映画の内容もきっちりわかったということですよね。凄いと思います。そしてそこに恐怖を感じるという感性も凄いですね。

先生の答えは最後までは聞けませんでしたが、今もまだ怖いのか、映画を見てから何日くらい経っているのか、最初の怖さを10としたら今はどのくらいか、その映画のことを思い出さないようにということは今はしていないかという質問をしていました。質問者の彼はもうあまり怖く無くなっています、20日くらい前です、今は2くらいです、思い出さないようにということはしなくなりました、と答えていました。

先生は記憶というのは薄れていくから心配しなくて大丈夫、というようなことを答えるのかなと思いました。質問している子も、あんまりもう怖く無くなっているみたいで、それはよかったです。

最近聴いているコテンラジオでも、この間マトリックスの話が出ました。それは仏教の話の中だったと思います。空海と最澄の回だった。密教の話でしたね、確か。大乗仏教のところだったかな。とにかく、真理に行き着くと、全ては自分の思うままになるので、マトリックスの世界のようになる、という話だったはず。

そして、今読んでいるベルクソンの時間哲学についての本にもこの間ちらっと出てきました。それはマトリックスの考えをどちらかというと否定していました。全てが幻であるような考えは取らない、というようなことでした。

論点があちこちずれてしまっているかもしれませんが、続けざまに『マトリックス』が顔を出してきたので、なんだかちょっと気になりました。この映画、大好きな映画の一つです。名作ですね。

自分の「存在」とは何なのか、今視覚で感じているこの世界は本当に存在するものなのか、ヴァーチャルなものなのか、不思議です。

こんがらがってきたところで帰ります。今日は満席で、ご来店いただいたのに入っていただけなかった方がいらっしゃいました。すみませんでした。それではおやすみなさい。また明日。