喫茶と読書 ひとつぶ

20220105

今日の仕込み終わりました!プハーッとビールでもいきたいですが、飲めないし、車だし。炭酸で。今日はもうちょっと早く終えるはずでしたが、ちょっと頑張ってしまった。明日の朝を楽にしようとしています。

今日はもう5日だし、平日モードかなと思ったら、午後の遅い時間になっててんてこまいでした。たくさんお待たせしてしまったお客様たち、大変申し訳ありませんでした。

去年から年明けにかけて『アサイラム・ピース』という本を読んでいました。アンナ・カヴァンという作家の短編集。何度も何度も同じモチーフが出てきて、辛くて、でも読まずにはおれなくて。カフカとちょっと似たところもあるけれど、もっと切実でウェットで、苦しい。なぜそんなに追い込まれていくのだろうと思いました。前に『氷』という長編を買っていたのですが、結局読みかけで途中で止まっているので、再開、というか最初からもう一度読もうと思います。

孤独でいつも助けを求めて、でも裏切られる。何度も何度も絶望する。敗北して項垂れる。周りには味方は一人もいない。全てが敵である。抑圧される。そういうイメージが繰り返し現れて来るのです。なんと悲しい魂なのでしょうか。

アンナ・カヴァンはヘロイン常用者だったということです。当時は合法でした。鋭敏すぎる作家の精神は、薬によってしか癒されなかったのかもしれません。でも、薬の効用は、時には悪夢にもなったんだろうなと思います。謎の多い人のようです。

これが新年の1冊目の読了本。そして今日2冊目を読み終えました。これは松浦寿輝の『人外』。ずっと前から読みたくて、でもなかなか買う決心がつかなくて、思い切って年末に入手しました。読んでよかった。とてもとても良い小説でした。「人外」というひとでなし(人ではない)が言葉を手に入れて放浪するお話です。この感想はまた明日にしましょう。もう明日になっちゃうから!

明日は雪になりそうなんですね。今もかなり寒いです。積もったりしないといいけど!怖いですよね。雪。皆様もお気をつけて。それではまた明日。Good Night。