20211210
「ミニマル/コンセプチュアル・アート」のカタログ、読了しました。読了って!って感じもありますが、一通り。やっぱりとても面白いです。そしてやっぱりもう一度展覧会に行きたいかも。映像作品を見られなかったのと、気持ちが焦っていて見逃しているものもあった気がするからです。
会場でもすごく気になっていて、カタログで読んでもやっぱり面白いと思ったのは、ハンネ・ダルボーフェンという人の作品です。この人は自分の数学で計算を行なってそれを作品にしました。といってもなんのことやらさっぱりでしょう?カタログを引用する以外に説明はできないんです。自分で法則を作って、それを計算し、表記する。延々とそれが続きます。いったいそれになんの意味があるのか、それはわかりません。でも、彼女なりに世界を把握する方法がそれだったんだろうなと、私は思います。そしてそれを多分完璧にやり切ったんだろうなと思うのです。大変な作業だったはずです。カタログにもかなりのページ数を割いて作品が掲載されていますが、正直狂気スレスレな感じです。でも、それをしないと世界を認識できなかったんだろうなと思うのです。だからやらないわけにはいかなかった。そう感じます。
彼女のことをもっと知りたいし、作品も知りたいのですが、日本語での資料はあまりなさそうです。残念です。今回の展示では紙だけですが、計算して得た数字で音楽も作っていたみたいです。その論理の流れを、知りたいなと思います。数学と音楽って密接な関わりがあると言いますよね。
その他にはベッヒャー夫妻(?夫妻じゃないかも)の写真が興味深いです。昔給水塔の写真集があって、すごくいいなと思っていたのですが、それはこの人たちのものではなかったのかな?記録としての写真なのですが、徹底して集積していくとアートになるのです。鉄塔の写真とか、ずっと眺めていたい、という感じです。
なぜ自分がこういうものに惹かれてしまうのか、それはよくわかりませんが、チャンネルが合う、という感じです。
つい最近、埼玉県立美術館でボイスとパレルモの展覧会を見ました。そしてこの間図書館で借りていたゲルハルト・リヒターの本に、この企画展の元になったコンラート・フィッシャーはたくさん登場していました。意識はしていなかったけれど、繋がっていたんですね。
その他にも、ギルバート&ジョージとか、ダニエル・ビュラン、リチャード・ロングなどはなんとなく知ってはいたけれど、もう少し知りたいと思いました。カール・アンドレやスタンリー・ブラウンは知らなかったけれど、面白かった。良い展覧会でした。来年行けたらもう一度行こう!
さて、それでは今日は帰ります。また明日。おやすみなさい。