喫茶と読書 ひとつぶ

20210826

昨日はダラダラとしてしまいましたが、今日の私は違います。カレーとデザートの試作に取り組みました。カレーは合格。とてもおいしくできました。9月から、週替りでカレーのご提供ができそうです!しかしデザートの方はダメでした。果物のコンポートですが、組み合わせも良くないし、上手にできませんでした。これは別の方向で考え直します。もう9月になりますしね。秋のデザートにします。一勝一敗というところなので、良いでしょう。カレーはチキンカレーが大成功でした。あとはキーマカレーかな、というところですね。ひよこ豆のカレーも少し考えたいところではあります。でも、一番心配だったチキンがうまくいったので、大丈夫。

今日は暑さのせいでしょうか。久しぶりにお客様も少なくて、寂しい1日となりました。平日で、暑くて緊急事態宣言下、というところなのでしょうか。一体いつが平常運転なのか、と思います。ひとつぶにとってはこの状態が一方的に悪いわけでもないのでは、という気もするので、逆にコロナ後に1人置いていかれるのではないかとも心配になります。1日調子が悪いと、すぐ暗い気持ちになってしまうのは悪い癖ですね。

そんなこんなしているうちに、何冊か本を読み終えています。図書館で借りた『文化人類学の思考法』『「家庭料理」という戦場』。どちらも『働くことの人類学』のポッドキャストを通じて知った方の本です。『文化人類学の思考法』は松村圭一郎さんと中川理さん、石井美保さんが編集された世界の断片を人類学の視点から見た本。ちょっと難しかったかな。ものすごい情報量の本です。そして『「家庭料理」という戦場』は久保明教さんの本。『働くことの人類学』では滔々と自説をお話しされていて印象的でした。その中でも語られていた本です。難しいかなと思って読み始めたら、家庭料理という素材が自分にかなり近かったためか、とても楽しく読めました。「小林カツ代vs栗原はるみ」という、カテゴリーが同じレシピを実際に作って食べて対決させるという試みも、説得力があって面白かったです。この本を読んで、さらに読みたい本ができて早速図書館で予約をしてしまいました。「家庭料理」というカテゴリーでも人類学的な試みというのは可能なんですね。私は栗原はるみさんは知っていたけど、その後の「マート」という雑誌のこととかは全然知りませんでした。もう働き始めてしまっていたのかもしれません。「オレンジページ」や「レタスクラブ」から「クックパッド」の流れは自分もよく使っていたので身近でしたけれど。まだ子供達のお弁当でキャラ弁とかもなかったし、楽な時代だったのかなと思います。

そして『うろん紀行』わかしょ文庫さん。これはTwitterで見かけていて、すごく読みたくなった本です。面白くてあっという間に読んでしまいました。名作の舞台になった土地に行って、その本を読む、みたいなコンセプトのエッセイです。文学とは読んでいるときにだけ成立する物である、という一節がすごく心に残りました。

そして今日は『短くて恐ろしいフィルの時代』。荒唐無稽なお話だけど、笑った後に現実に戻るとちょっと「笑えないな」と思ってしまう本です。3つの国が出てくるのですが、後半にちょっとだけ出てくる国が、帯のように細長い国で、国民たちは一列に並んで歩きながら、一日中目に入る眺めのことやコーヒーの味わいのニュアンスについておしゃべりをしています。その光景が想像するととても和やかで、いいなあと思いました。こんな国を思いつく作者は、とてもいい人なのではないだろうか。

さて、明日もまだまだ残暑は続くようです。塩分と水分はこまめに取りましょう。お冷もピッチャーで置いておくこともできますので、声をかけてくださいね。

9月の予定をご質問いただきました。第3週を連休にしようと思ったのですが、国民の祝日に挟まれていますね。どうしたものか。ちょっと考えます。1週目の、9/7にワクチンを接種しますので、翌日の8日は臨時でお休みをいただきます。今週中には9月の予定を出しますね。遅くてすみません!それでは明日も穏やかで、なおかつもう少し活気ある1日になりますように。おやすみなさい。