喫茶と読書 ひとつぶ

20200715

ひとつぶにはいろんなお客様が来てくださる。お店を開くまでは、漠然と本好きな人が来てくれるようなカフェ、というようなことを考えていました。でも、実際にお店を開いてみると、本が好き、本を読みに来てもらう、ということより、リラックスした自由な時間を過ごしていただくこと、の中に本をゆっくり読むということが内包されるのかな、と思うようになりました。

自分にとっては、ひとつぶのような空間でゆったりとしてしたいこと、といえば本を読むことなのです。でも、自分が提供したいのは、本を読むというところではなくて、ゆったりとしてほしい、というところなのだということを今は思っています。1時間なり2時間なり、日常から離れて美味しいコーヒーを飲んでホッとする、そんな時間をお送りできたら。それがひとつぶがここにある意味なのではないでしょうか。

そのために店主ができることは何か。清潔な店内、心地よいインテリアや音楽、美味しいお飲物、食べ物、暑くもなく、寒くもない空調。そういう一つ一つを毎日、毎時間整えてお客様をお迎えすることなのですね。

飲食店の心得、みたいな感じになってしまいましたが、ひとつぶはなぜ必要なのだろう、自分は何をすべきなのだろう。そんなことをなんとなく昨日から考えていて、当初考えていたことと、実際にお店を開いてから感じることにわずかな開きが出ているようで、そしてそれは悪いことではないと思えました。まだ生まれて2週間の赤ちゃんのひとつぶ。本日も皆様ありがとうございました。また明日からもよろしくお願いします。