喫茶と読書 ひとつぶ

20250427

こんばんは!今日は恐ろしいほど静かな1日でした。最初のお客様が14時半過ぎでした。日曜日、GW、じゃなかったけ?という感じでした。外は結構風が吹いていて、欅の葉が揺れていて、綺麗だった。思わず動画撮りました。何やってるん?

そんなわけで、ガンガン読みました。一つは娘と読書会をやっている本で、そちらは今回の範囲まで。そしてもう一冊、この間から読んでいて、読み終えました。面白かった。『詩人たちの自然誌』という本です。副題は「19世紀初頭ドイツ語圏の文学と科学」です。これだけだと、なんのことやらと思いますよね。この本は帯が魅力的でした。「近代ドイツ語文学において”科学”的事物はいかに探究され、作品に胚胎したか。  四大元素、探検博物学、自動人形、動物磁気、ホムンクルス  」どうですか?読みたくなったでしょう?特に私が勝手に太字にしたところ、すごくないですか?

この間、キーファーとツェランの本を読んで、その後桂離宮とブルーノ・タウトの本を読んで、という流れでした。ドイツロマン派。ブルーノタウトの本は音楽でしたが。そして、今回の本は、これはびっくりしたのですが、詩人といってもフンボルトなんかも入っていて、この時代は、科学者も文学者の顔を持っていたらしいです。そして逆に、ゲーテなどの詩人が、科学的な発見などを契機として、作品を書いたりしている。

学生の時に働いていた本屋に、「ドイツロマン派全集」というシリーズがあって、とても高いし、難しそうで、手を出したことがなかったのですが、その時に見ていたノヴァーリスとかホフマンといった作家たちのこともたくさん解説してあって、あの全集そのまま欲しくなってしまいました。

作品の抜粋や、詩を掲載したりしているのですが、それらについても、一つ一つ、とても丁寧に解説、分析していて、とてもわかりやすいです。ドイツの人名は私には、性別の区別もつかないものもあったりして、難しかったけれど、丁寧に書いてくださっているので、文脈から理解することができたりもしました。文学作品だけではなく、探検家たちの航海の軌跡も、地図などを使って、わかりやすくしてくれています。こういうところで、脱落することもあるので、助かりました。ドイツ文学について、あまり知らない私でも、こんなに楽しく、また魅力を感じるように書いてくださって、感謝です。参考文献も豊富にあって、とにかく岩波文庫をまずはチェックしようと思います。ゲーテのファウスト、読んだことないけど、読みたくなった!(『詩人たちの自然誌』/時田郁子/2025・2・20/国書刊行会)

さて、それでは帰ります。もう月曜日なんですね。一週間早い!おやすみなさい。