20251026
今日はどうしようかと思いました。なぜなら、13時台にお客様が一人だけだったのです。このまま1日が終わるのかと思ってドキドキしました。いくら天気が悪いと言っても。その後なんとかなって、遅い時間のお客様が割と多くて、助かりました。一喜一憂はもうしないのですが、やはり気になります。6月のようにこれは大変!というくらいお客様が来ないことになるのでは、と。そうであっても、またどこかで盛り返すかもしれないので、見守っていきたいと思います。
そんなふうに時間があったので、昨日から読み始めた『歴史修正ミュージアム』を読了しました。すごく面白かったです。主にアメリカとイギリスの美術館の、歴史やジェンダー、差別などについて見直し、既存の展示を変更したり、新しいものを加えたりといった試みがレポートされています。私は美術館には行くのですが、そうした視点で捉えたことがなかったので、とても新鮮な感じがしました。
中でも考えさせられたのが、美術館は美術品を、博物館は民族文化・考古資料を収集するという棲み分けがなされた、という話です。これはフィラデルフィアでのことですが、フィラデルフィア美術館は、このことを受けて「意図的にネイティブアメリカンを含む先住民による造形物を収集していない」ということです。これは根深い問題だと思います。そもそも美術という概念自体が西洋のものなのでは?とも思いますし、でも私たちは民藝のようなものにも、芸術を感じます。これを「認識の暴力」とも本書では表現していますが、私はそこまでは言い切れないような気がしています。何が芸術で、何が芸術ではないのか。美術館に収蔵されるものが価値が高いと感じてしまうそのことにも問題が含まれているのでは。そんなこと言っていたら、いつまで経っても現状が変わらないのかもしれませんね。
さて、それではまたタルトタタンに戻ります。また明日もよろしくお願いします。おやすみなさい。