喫茶と読書 ひとつぶ

20231025

ただ今柏市内某蔦屋に来ています。イチジクがないかなあと思ったら、なかった。明日からのポタージュの付け合わせを考えないといけません。こういう細かい食材の確保、というところが意外と難しいですよね。変わっても、特に問題がないところでもありますが。

それ以外の仕込みも無事終了して、ちょっとぶらぶらして帰ろうと思います。明日から次の月曜日までのメニューは、カレーはキーマカレー、スープはかぼちゃのポタージュ、おやつは柿のタルト、プリン、スコーンです。

さて、11月の2日からになりますが、前にも少しだけ触れた、ご飯類の値上げをしようと思います。今月も推移を見ていましたが、やっぱり原価が嵩んでいるのです。現行1100円のところ、1200円とさせていただこうと思います。また、それとは反対の値下げで、お席料を今600円いただいていますが、これを元の550円に戻そうと思います。理由は原価がかかっていないので、という一点につきます。去年の値上げの際は、光熱費の高騰を理由としていたので、一緒に値上げをしたのですが、やはり原価がかかっていないのに、同じ値段というのもどうだろうか、と思う気持ちがありました。なので、今回同じこのタイミングでこちらは値下げをさせていただこうと思います。どちらも11月2日からとなります。ご理解ください。

昨日のお休みは写真美術館に行ってきました。ホンマタカシさんの個展と、『風景論以降』という二つの展覧会をやっていました。ホンマタカシさんの展覧会がとてもよかったです。とても不思議な手法で撮影された写真で、ホテルなどの一室をいわば大きなカメラにしてしまう、ということなのです。

カメラというのはもともとカメラ・オブスクラ「暗い部屋」というものが由来です。小さな穴を通過した光によって、暗い室内に倒立像となって屋外の風景が映し出されるのです。やがて「部屋」は持ち運びも可能な「箱」となります。これが今のカメラの原型なのです。今回展示された作品はこのような手法で作成されたものだということです。

原始的なプロセスで撮影された写真は、あるものは昔の写真のような懐かしい風景だったり(実際は現代なのに)、思いもよらないノイズの乗ったものだったり、とても新鮮な光景でした。風景ではなくて、アブストラクト絵画のような趣を持ったものもあり、私はそれがとても心地よかったです。

30年以上前かと思いますが、コピーを重ねていくと、ガラス面の歪みや汚れが、ノイズになって現れてくる、という手法がありました。私はこれがとても好きでした。思いもかけない、人間の意図を超えたところに生まれる歪みのようなものがずっと見ていても飽きない、そんな思いを持っていました。今回の写真にはそういうものと通じるような感覚がありました。

そして、もう一つの『風景論以降』という展覧会ですが、これは以前からチラシを見ていて、でも、そこに書かれていることがどうしてもよくわからなかったのです。実物を見たらわかるかな?と思いましたが、さっぱりわかりませんでした。「風景論」ということをきちんと理解していないと、展覧会の意図がわからないものなんだと思います。ただ、そこで展示されていた写真で、清野賀子さん、また笹岡啓子の写真はとてもよかったです。清野さんの写真集を買いたいなと思いましたが、ものすごく高騰しているようで、とても買える値段ではありませんでした。残念。

そこから青山ブックセンターに向いながら、同じ恵比寿にある「post」というお店によったら、とても良い音楽に出会いました。こういうこともあるんですね。

さて、それでは今日はこの辺で。蔦屋を楽しんで帰ります。それではまた明日からよろしくお願いします。