喫茶と読書 ひとつぶ

20210528

今日から水出しコーヒーを始めました。半日くらいかけてゆっくり抽出していますので、とてもまろやかで香り豊かです。また、氷も同じコーヒーで作っていますので、時間をおいても薄くなりません。これは雨の日のコーヒーさんの真似っこです。去年は余裕がなくてできませんでした。今年はバッチリです。今年は普通のアイスコーヒーは別に急冷してお作りしますので、あんまり濃いのは好きじゃない、という方は普通のタイプでご注文ください。

今日はいろいろ書くことがあったかと思ったんですが、なんだったっけ?さっきから思っているのは、今日エプロンを着るのを忘れてしまったということです。3時ごろ、ハッと気がつきました。もう遅いので、今日は着るのをやめました。だいたい着る必要があるのか?という感じもありますね。それでもこの間は家に忘れて、わざわざ取りに行ったりしていました。エプロンどうする問題、ちょっとあるかもしれません。制服的なものを少し考えたほうがいいような気もしています。今は適当に3パターンくらいで回しているのですが、Tシャツとパンツ、とかブラウスとパンツ、とか。そろそろTシャツもいいですよね。少し考えようかと思います。

『忘却についての一般論』という本を読み始めました。これはまるで論文のようなタイトルですが、小説です。Twitterだったかな、面白そうだなと思って取り寄せてもらいました。今三分の一ほど読んだところですが、とても面白い。ポルトガル、アンゴラの話で、時代背景はあまり知らないのですが、知らなくても十分面白いです。マンションの最上階で引きこもって暮らしている女性の話。こう書くと、詩的ではないですが、すごく詩的な話です。

詩的、という言葉で思い出しました。今朝、荒川洋治さんがNHK-FMでやっているカルチャーラジオ文学の世界を聞いていました。まず疑問が。荒川洋治さんは詩人とは名乗らずに、現代詩作家という肩書きなんですね。これにはびっくりしました。昔からなんでしょうか。荒川洋治さんはもちろん知っているけれど、そういう肩書きとは思いませんでした。なぜ詩人ではないのでしょうか?多分どこかでお話になっているんだろうなと思います。今少し調べたら、1996年からそうしていらっしゃるそうですね。なぜか、というのは見つけられませんでした。訳あってのことでしょう。

このシリーズは、詩だけのものなのかと思っていたら、詩は3回だけで、次は短歌、俳句、小説、というふうにたくさんのジャンルを荒川洋治さんが語るものでした。それはちょっと残念。第二回が萩原朔太郎の名前がありました。北原白秋、室生犀星と3人が仲良しで、小さい孤独を大きな孤独で守る、ということをおっしゃっていて、それがとてもいいなと思いました。詩というのはもともと個人的なもので、孤独なものである。一人一人も孤独だけど、三人は仲良しで、まとまっていても、やはり社会からは孤絶している。評価の確立していない詩という分野でやっていこうという気持ちがある、ということでした。

その次の回が現代詩で、田村隆一さんとか石垣りんさんのお話で、それを聞いていたら、詩を読みたくなりました。石垣りんさんとか、あんまり読んでいないんですよね。今なら読めるかもしれない。

この間、どこからか仕事の電話をしている人の声が聞こえてきて、その調子がとても懐かしいなと思いました。会社の仕事から離れて、ひとつぶをやっていると、「お世話になっております」みたいな話し方って、しなくなりますね。そして、そういう調子の話し声を聞かなくなっています。すごく不思議な感じがしました。

さて、本日ご来店いただいた皆様、ありがとうございました。今日は店内は少し風も抜けて、とても気持ちが良かったような気がします。長くご滞在くださる方も多くて、落ち着いたいい日でした。ありがとうございました。明日もまた良い1日になりますように。それではおやすみなさい。