喫茶と読書 ひとつぶ

20200414

これは何でしょう?ねぎ?うど?

正解は「根芋」です。

一言で言うと、「千葉県柏市で作られている里芋の芽」なんです。

私の自宅は柏で、近所の農家さんの店先で売っていました。たまたまそのお家の方がいたので、これは何ですか?と聞いたところ、うどじゃないのよ・・・と、食べ方なども説明してもらい、珍しいので買ってみました。

帰宅して調べると、とても珍しいものらしい。柏でしか作られていなくて、しかもほとんどは料亭などに行ってしまうらしい。アク抜きが必要とのこと。酢水にさらして、たっぷりの酢水で茹でる。本当は茹でるときに大根おろしを入れると真っ白になるらしいのですが、大根がなかった。そういえば、大根を買いに行ったはずでした。切るそばから切り口がどんどん変色して行く。なるほど、アクはかなり強そう。酢水でゆでて、冷水にさらしました。できればシャキシャキ感を残したかったので。結構長く茹でるようなことがネットでは出ていましたが、私は拍子切りをしたためか、味見をするとすぐにアクは抜けていて、もっと短くても良かったかもという感じです。大根おろしを使わなくても、充分白く茹で上がりました。

茹でた根芋を盛り付け、上から酢味噌をとろり。食べてみると、歯ごたえが少し残っていて、シャキシャキ。美味しい。根芋自体は何の味もありません。子供達は酢味噌が嫌だと行って、辛味だれみたいなものをかけていましたが、これも美味しい。そのものに味がないので、何でもいけるということですね。私は酢味噌の方が美味しかった。味噌汁などでも美味しいらしく、その場合はとろとろになるようです。

ひとつぶでも、季節の味として、定食に添えたいなと思いました。春はうどとか筍や春キャベツなどたくさん美味しいものがありますね。ひとつぶの食事には、ほんの少し季節感を盛り込みたいなと思っています。食の歳時記みたいなものをたくさん読んでいます。さてさて来年の春はどんな春になるのだろう。